【襲来!新型コロナウイルス】国会議員の歳費削 減、たった7.5%で「2割返納」とは笑 止千万!「あなたたちのせいでコロナ疲れになる 」と怒りの声

議員が多すぎる? (写真は、国会議事堂)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国会議員の歳費を1年間2割削減することが、2020年4月14日に決まった。

「国民の窮状を考えたらやったほうがいいということになった」と、与野党幹部は説明するが、ネットを中心に広がった「税金で高収入を得ている国会議員は歳費を返上すべきだ」という批判に屈した形だ。

しかし、「2割返納」といってもJ-CASTニュース会社ウォッチ編集部の試算ではたったの7.5%、1割にも満たない額だ。これでネット民の怒りが収まるのか――。
歳費返納に含まれない「期末手当」と「裏の歳費」

いかに「2割返納」が大ウソか、調べてみると――。 「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」によると、国会議員の歳費は現在月額129万4000円(年ベースで1552万8000円)だから、2割は月額25万8800円(年310万5600円)だ。

返納しても月額103万5200円(年1242万2400円)を受け取ることになる。また、年2回支給される期末手当(合計約635万円)は返納に含まれないから、しっかり年収約1877万円を確保することになる。

これとは別に、「裏の歳費」と言われるものが存在する。以前から使途報告の義務がなく「つかみ金」とも批判されてきた月額100万円の「文書通信費」(年1200万円)と月65万円(年780万円)の「立法事務費」だ。

もちろん、こちらも今回返納の対象には入っていない。

これ以外にも都内の一等地で超格安の議員宿舎に住めるうえ、無料のJRグリーン車両乗車券や国内定期航空券の配布など多くの「特権」がある。しかし、それを除外したうえで、J-CASTニュース会社ウォッチ編集部がこれらの項目をざっくり計算すると、年収の合計約4168万円に対して返納額は年約311万円となる。2割どころか1割以下の7.46%しか返納しない計算だ。これでは、痛くもかゆくもないだろう。

こんな案配だから、タレントのビートたけしさんが2020年4月11日、TBS系情報番組「情報7days ニュースキャスター」で、「参議院議員なんかいるか。議員がこんなに多いんだから半分返せよ、金」

と憤慨すると、ネット上に共感の声が多く上がった。

元大阪府知事の橋下徹氏も4月13日、自身のツイッターで、

「これだけ緊急事態だと言って民間には自粛を求め、それで国会議員は約2200万円の報酬に領収書抜きの経費年1200万円と年780万円の使い方自由の事務費。加えて政党全体で350億円の政党交付金。これら全部税金。今こんなにもらうのは申し訳ないと思う国会議員は日本の国にはいないのか!」

とツイートした。
ネット時代に「月100万円の文書通信費」って何?

これらの声に応じた形の国会議員の歳費一部返納だが、ネット上では「今さら遅すぎ!」「全額返上しろ!」といった怒りの声が殺到している。

「たったの2割。こんなんじゃ国民の気持ちはわからないだろうね。その2割よりはるかに少ない賃金で生活している人が多いのに」

「やはり有名人を含め国民の批判が大きくなった状況に対する、『やってますよ』ポーズでしたね。役に立っていない国会議員の今の働きなら5割や8割削減は当たり前。未曾有の国難に国民を守るどころか、ひどい仕打ちをしているように思えますから」

「歳費2割返納と言いますが、実際には2割減になっていません。文書通信費や事務費、期末手当にもメスを入れるべきだと思います。そもそも今のインターネット時代に月100万円もの文書通信費が必要なのでしょうか? 何の通信に使うと100万円もかかるのでしょうか?」

「まったく同感です。公設秘書費(2名)1098万円、政策秘書費(1名)783万円も必要ないですよね。身内や家族に支払う例が多いと聞きます」

ところで、安倍晋三首相が緊急事態宣言の対象7都府県内の企業に対し、「出勤者を7割削減するよう」要請したことを受け、与野党は4月13日、1日あたりの国会議員の「出勤」を約3割まで絞り込むことで合意した。

本会議や委員会に出席する議員の数を各党で限定し、議員同士の接触頻度を減らそうというわけだ。この結果、7割近い国会議員が議場に出勤していない。このことに対しても、皮肉な意見が非常に多い。
国会議員7割がテレワークできるなら最初からいらない?

「議員もこれからテレワークするから、文書通信費月100万円は要らないよね。立法事務費月65万円って、そもそも何か国民に役立つ立法、議員さんがしてくれた記憶がないのですが……」

「自民党の森山裕さんと立憲民主党の安住淳さんの両国対委員長が国会内で会談して議員の出勤を減らす相談をした際、『委員会は2割、本会議や採決では5割いれば十分だから、なるべくみんな休みにしよう』と話し合ったとニュースで報じていました。それだったらハナから定数を5割以上減らせば多大な歳費が削減できると思いますが」

「そのとおり。どっちにしろ、議員会館の秘書も感染、衆議院事務局の職員も感染しとるから、近いうちに国会も機能停止するやろな。その時にみんな気づくねん。国会が開かれなくてもナンも変わらへんやん。ほな国会議員なんてあんなに沢山いる必要ないやんって」

「同感です。今回のコロナ騒ぎが、結果的に国会議員の数や無駄な経費の問題をはっきり暴いてくれたと思います」

ごく少数だが、国会議員の歳費返納に反対する声もあった。

「歳費を返せば済むと思うのは間違い。国会議員に『私は、もらっているだけの仕事はしています!』と言える人がなぜ一人もいないのか。情けない。私は、国民1人当たり最低10万円の給付と、PCR検査対象拡大、軽症者の収容場所確保、重症者治療施設の拡充を要求します。今は、国会議員を叩くのではなく、仕事をさせるほうが大事ではないでしょうか。中国は1週間で1000床の病院を作った。私たちも日本の国会議員に病院を作らせませんか?」

政治家に対する不信感や失望感からか、こんな意見も目立った。

「コロナ疲れとかコロナ鬱が流行っているというけど、原因はコロナじゃなく、何も決められない政府に振り回されていることに対する疲れとか鬱だと思う」

「本当ですね。政府や国会議員に信頼と誇りを持てれば、国難もガンバって乗り切れると思うのだが、知事さんたちだけが頑張っているものね。テレビ画面いっぱいに給食マスクつけたアベノマスクさんの顔……。そりゃあストレスしかないですわ」

(福田和郎)
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最終更新: 4/15(水) 17:50

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