未曾有の洪水に地震…そのうえバッタの大群まで 襲来した「習近平経済」(2)

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◆ラオス発バッタ…2日連続5.0以上の地震

雲南省ではバッタ大群が襲来した。中国当局は今回のバッタの大群は雲南省と国境を接しているラオスから越えてきたものとみている。今回バッタの大群は、中国に棲息するバッタではなく、東南アジアに棲息する黄脊竹蝗であることが確認されたためだ。

バッタの大群はラオス近隣の国境都市・雲南省プーアル市を襲撃して農耕地を破壊した。問題は都市のあちこちでバッタの卵や成虫が引き続き発見されている点だ。中国当局はバッタの大群が全域に広がらないようにドローンまで動員して防疫に乗り出している。

ここに地震まで発生した。12日午前、河北省唐山市でマグニチュード5.1の地震が発生した。唐山地域は過去の1976年大地震で約24万人という死者を出した地域だ。翌日の13日午前も新疆地域でマグニチュード5.0地震が発生した。2日連続で発生した地震に中国当局は緊張を隠せずにいる。

問題は経済だ。相次ぐ自然災害は中国経済に大きな打撃だ。習氏もそれが心配だ。米国の経済制裁と反中感情で輸出が振るわない渦中で、習氏が頼りにしていたのは内需だった。新型コロナが落ち着きつつある状況に乗じて、後退していた内需を最大限引き上げて経済を立て直そうとした。

バッタの大群、地震が習氏の計画を亡ぼしている。

習氏は「人民の生命と財産を保護せよ。人民解放軍と武装警察が災難防止業務に積極的に参加せよ」とし「各地域と部門が洪水防止業務に力を注げ」と促している。だが、その後に続く言葉が意味深長だ。「(洪水)以降の早急な生産回復計画も立てなければならない」。消えようとしている経済を建て直さなければならないという習主席の切迫した心中を察することができる。習氏は危機をうまく乗り切ることができるだろうか。

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