https://news.yahoo.co.jp/articles/0540703a9149faf27b574be1e23d77994239b535
現役でプレーしているときのイチロー選手も魅力的でしたが、引退後のイチローさんは、本当にイチローさんらしくて、ますます、ファンになってしまいます。
イチローさんに教わった高校生って、本当に一生の宝をプレゼントもらったように感激していると思います。
たった数時間の指導でかわる、なんてことはあるのか?
ある!と断言できます。
実は、先日、昔、昔の浪人時代の予備校での毎日の小テストの成績表がでてきました。
懐かしくて、しばらくの間見入ってしまいましたが、その成績表というのは、決して、自慢して人さまにお見せできるような内容ではありません。
だって、予備校がはじまって、夏休みのはじめくらいまで、特に数学の点数は、0点とか、5点とか、10点という、悲惨な点数のグラフなんです。もちろん゜100点満点ですよ。
ところが、ずっと低空飛行で平坦だったグラフが、ある日を境に急に上向きのカーブになっているんです。
私は、その日のことを、長い時間がたっても、決して忘れることができません。
その日に何があったのか? それは、奇跡的な出会いでした。
実は、一浪時代の予備校での私のクラスは、国公立のクラスで、無試験の午後の講義でした。
講師陣には、特に不満はありませんでしたが、私の成績は、全然あがりませんでした。
ところが、夏休みに入る頃、たまたま、午後のクラスの数学の先生がお休みになり、午前中のクラスの数学の名物先生(当時、ラジオ講座に出ていた先生)が、臨時でやってきました。
その先生の講義を聞いて、私は鳥肌がたちました。
だって、今まで、知らない外国語を聞いているようで、全く、意味がわからなかった数学が、日本語で聞いているように、意味がわかるんです。
もともと、成績のいい午前中のクラスの生徒が、こんなすごい先生に習うことができるなら、そりゃ、難関大学にも入るよなぁ、と納得ができました。
そして、その先生は、わからないことがあれば、いつでも講師室にくれば、質問に答えてくれる、ということでした。
私は、勇気を振り絞って、とにかく先生の講師室を尋ねました。
すると、たくさんの予備校生が、列を作って、先生に質問をしていました。
私の番がきて、ノートを差し出したのですが、私は、そもそも、自分は何がわからなくて、何を質問していいのかも、わからない状態でした。
すると、先生は、下から私の顔をみて、うんうん、とうなずいて、優しく、「君のわからないところは、ここで、ここは、こうやると解けるんだよ」、と説明をしてくれました。
それはもう、先生のペンが魔法の呪文をとなえているかのごとく、魔法の世界でした。
たった数分の会話でした。もしかして、もっと短かったかもしれません。
しかし、奇跡は、そこからはじまりました。
その日を境に、自分でも驚く位に数学の点数が、みるみる、あがっていったんです。
今でも、そのときの光景を思い浮かべると、胸が熱くなります。
真剣に道を捜して、もがいている時に、本当によき指導者にめぐり合うと、短い時間であっても、開眼するというか、それがきっかけで、上達する、ということがよくわかりました。
イチローさんは、そういう指導者なんだと思います。
イチローさんに指導を受けた高校生、幸せだなぁ、そういう経験がきっとできただろうから、と一連のイチローさんと高校生とのやりとりのニュースを見ていてそう思います。
イチローさん、本当に人間味あふれる魅力的な人ですね。
試合後、イチローさんはベンチの裏で泣いていました。 イチローさん 「あの日の限界をまさに僕自身が感じたので、なんか泣けてきたんでしょうね。そういう経験ないもんね。とにかくやりきって『あっもう無理』ってなったことなかったので。初体験ですよ、野球をやっててあんな状態になるなんて」
受験生のみなさん、上昇気流の奇跡の瞬間は突然やってきます。これから受験日までにやってくる可能性が、まだまだありますので、諦めないで、油断しないで頑張って下さいね。
私は、1月に入ってから、試験当日まで、自分でわかるくらいに成績があがるのが実感できました。
この時期の1日は、本当に信じられない飛躍の時間です。
どうか、負けないで、身体を大切に頑張って下さいね。
先日、東京大学で大変な事件がありましたが、あの敷地には、天下の東京大学付属病院があります。
ですから、受験生の皆さんは、事件にあわれた受験生のことは心配しないで、全力を出し切れることを祈っています。ファイト!!!