■コロナ禍は「長いマラソン」
山中氏は3月中旬、新型コロナの感染拡大を受け、個人サイトを開設した。公衆衛生や感染症は専門ではないが、「医学研究者として何かできないかと考え、情報発信を始めることにしました」とサイトにつづっている。
サイトのトップページには、大きな文字で「新型コロナウイルスとの闘いは短距離走ではありません。1年は続く可能性のある長いマラソンです」と持論を述べ、「日本は2月末の安倍首相の号令により多くの国に先駆けてスタートダッシュを切りました。しかし最近、急速にペースダウンしています」と警鐘を鳴らす。
3月31日には、「批判を恐れず、勇気を振り絞って5つの提言をします」として、国などに
▽今すぐ強力な対策を開始する
▽感染者の症状に応じた受入れ体制の整備
▽徹底的な検査(提言2の実行が前提)
▽国民への協力要請と適切な補償
▽ワクチンと治療薬の開発に集中投資を
ーーの5項目を求めた。
無症状・軽症者は「専用施設で経過観察」
提言の「今すぐ強力な対策を開始する」では、感染拡大を防ぐための強硬策を打ち出すよう求めている。中国、アメリカを例に、都市封鎖、旅行制限など厳格な対応をしても、第1波の収束には時間がかかるため、「わが国でも、特に東京や大阪など大都市では、強力な対策を今すぐに始めるべき」と主張する。
「感染者の症状に応じた受入れ体制の整備」では、無症状や軽症の感染者は、病院ではなく専用施設で経過観察を、重症者には感染病床の増床など医療体制を充実させるよう求める。専用施設は、予約が激減しているホテルや企業の宿泊付き研修施設を活用するといった実行案も提示する。
「徹底的な検査」では、医療崩壊させないよう感染者の受入れ体制を充実させた上で、二次感染を防ぐために「ドライブスルー検査などでPCR検査体制を拡充し、今の10倍、20倍の検査体制を大至急作るべき」とする。
産官学でワクチン・治療薬開発
「国民への協力要請と適切な補償」では、ワクチンや治療薬が開発されて十分な量が供給されるまで、国や自治体は国民に対し、補償をともなった協力要請をすべきだと訴える。「休業等への補償、給与や雇用の保証が必須」だとする。
最後は、仮に海外でワクチンや治療薬が開発されても、日本への供給の遅れや、高額になる懸念があるため、「産官学が協力し、国産のワクチンと治療薬の開発に全力で取り組むべき」とした。
コロナ関係と直接関係なくて恐縮ですが、下記のコメント、本当にその通りで、このことは、決して忘れまい、と思っています。
このような国を思って勇気をもって発信する日本の宝とも言えるノーベル賞学者の山中教授を、厚労省の不倫カップル役人は研究費をカットすべく動いていたのですね。(世間の批判に急に撤回しましたが)
山中教授には日本の英知としてもっとテレビ等に出演して発信してほしいと思います。
上の「研究費カット」の件は、例えば、次のサイトを見ると、本当に唖然とします。
安倍首相補佐官と厚労省女性幹部が公費で「京都不倫出張」
https://bunshun.jp/articles/-/18634
内閣官房の健康・医療戦略室のナンバー2である大坪氏は、山中教授が中心になって進めているiPS細胞の備蓄事業について、国費投入の削減を突如打ち出し、「日本の医療戦略を混乱させている」(厚労省関係者)との批判があがっている。