4月2日現在、イタリアの人口10万人当たりの死亡者数が22人、スペインが23人、米国が1・5人、韓国が0・4人であるのに対し、日本は0・05人である。
その理由についてはいまだ明らかになっていないが、その鍵は日本の戦略にあるのではないかと筆者は考えている。
日本の戦略を一言で言えば、「クラスター潰し」という、日本が世界で唯一採用している取り組みである。新型コロナウイルスの感染連鎖が起きている可能性がある集団に注目し、限りある検査キットを集中して投入して、市中感染となりうる芽を未然に摘み取ろうというものである。
政府は2月25日に新型コロナウイルス対策本部にクラスター対策班を設置し、感染症の専門家ら約30人を配置したが、これを率いるのは押谷仁東北大学教授と西浦博北海道大学教授である。
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