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松尾邦弘元検事総長(77)ら検察OBが15日、法務省に対し、検察官の定年延長を可能とする検察庁法改正案に反対する意見書を提出した。松尾氏らは同日、都内で会見を開いた。
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松尾氏は、今回の問題の中心人物である、黒川弘務東京高検検事長(63)に言いたいことはあるかと聞かれると「検察の中で十分、議論するというスタイルを、ぜひ黒川さんが先頭に立って深めていただきたい。議論する中で、検察として国民の理解の範囲内での議論、解決が出来る体質は持っている」と語った。その上で「検察の中での議論がフランク、ある程度多くの事項について、国民にオープンに議論できるような組織に成熟していっていただければ、信頼が厚い組織として成長していくのではないか?」と注文を付けた。
また検察官のトップになる要件について聞かれると「内部に、トップにしたいという総意が圧倒的にあるか。外から評価するのは難しい。1番分かっているのは内部で仕事する仲間。法曹三者の中の評価が大事」と説明した。
元最高検察庁検事の清水勇男氏は、今回の意見書を提出した経緯について「黒川さんの報道を聞いたとき、民主主義の危機だと思った。ご覧の通り、誰かがきちんとした話があるのではと毎日、見ていたが、なかった。これは困ったもんだと思った。40を超える弁護士会が反対しているのに検察はない。問題じゃないか。言うのがしかるべきだと思った」と説明した。
その上で「言い出さないと、問題が発展しない。閣議決定で定年延長を変更するのは本来、法律改正の手続きをしなければいけない。立法権の侵害。三権分立という近代政治の原則に違反する恐れがある。そういう方向に流れている危機感が、皆さんを動かしている。とんでもないことだ。国会で決めるべき問題で、1内閣の判断で決めるのは憲法違反」と憤った。【村上幸将】