学ぶ相手は韓国に非ず>コロナ 台湾に学ぶ 中 国側の不自然な説明に疑念 「人・人感染」引き 出す

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荘氏は昨年12月から武漢在住の台湾人とともに中国国内のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を精査して情報を収集。今回の感染症には深刻な側面があるのではないかと気づき、12月末から1月初旬にかけて関係者と何度も対策会議を重ねた。

早めに人を派遣した方がよいという結論になり、1月6日に中国側に現地調査の要望を伝えると5日後に承諾の返事があった。

台湾の別の感染症の専門家らと臨んだ中国側との専門家会合では、「人・人感染はない」と強調されたが、専門家なら当然示す感染者数の推移グラフをみせようとしないことなどから、「何かを隠していることに気付いた」という。

荘氏は「感染者の具体的なケースをひとつずつしつこく聞き続けた」結果、ようやく中国側の責任者らしき人の口から「人・人感染の可能性は否定できない」との言質を引き出した。中国が公式に「人・人感染」を発表するより一週間以上も前のことだった。

荘氏はその後、武漢市内の病院を視察し感染病棟が担当の医療スタッフ以外は完全立ち入り禁止となっている状況を見て、「病院側もウイルスの危険性を認知している」と判断、「『人・人感染』を確信した」という。

荘氏は、「当時の武漢はかなり危険な町だと感じたが、現地の一般スタッフは何も知らされていないので、マスクもせず緊張感はなかった」と振り返った。荘氏自身は「宴会ではできるだけ人と距離をとり、会話を少なめにし、市内観光を断るなど、感染しないように気を付けた」という。台湾に戻ったあと、荘氏が提出した報告書が重要視され、台湾当局はすぐに対策本部を立ち上げる準備を始めたという。

米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、31日現在、台湾の新型コロナの感染者は442人、死者は7人と周辺の国や地域と比べて少ない。域内での新規感染者は40日以上も確認されていないため、市民は普段と変わらない生活を送れるようになった。コロナ対策に成功した「台湾の経験」を紹介する。

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