2020/8/9 08:00 (JST)
c株式会社熊本日日新聞社
造船大手・ジャパンマリンユナイテッド(JMU)の有明事業所(熊本県長洲町)で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)108人のうち、47人がベトナム人技能実習生だったことが8日分かった。
JMUによると、6日までに661人がPCR検査を受け、このうち108人の感染が確認された。内訳は▽社員51人▽ベトナム人実習生47人▽グループ会社の社員ら10人−としている。県は当初、47人を「JMU社員」と発表していた。
県健康危機管理課は8日、クラスター内に実習生がいたことを認める一方、「厚生労働省の公表基準に国籍は含まれない」と説明。「誹謗[ひぼう]や中傷防止の観点から今後も積極的な発表はしないが、感染拡大を防ぐために必要と判断すれば発表する」としている。
一方、熊本市は7月に感染者が外国籍であることを発表。その後、個人が特定される可能性があるとして、公表が感染防止につながらない場合は積極的に発表しない方針に切り替えた。市は「プライバシー保護と情報公開のバランスを考慮し、より慎重に運用していく」としている。(澤本麻里子)